土地や建物など『動かすことができない財産』のことを不動産といいます。
これに対して、車や時計・冷蔵庫など『動かすことができる財産』のことを動産といいます。
今回は、この『動産の評価方法』について見ていきましょう(๑>◡<๑)
家庭用財産の評価

冷蔵庫やテレビ・エアコン・家具など、わたしたちの家庭内で使われている動産のことを『家庭用財産』といいます。
この家庭用財産は、1個あたりの価格が5万円以下のものは『家財一式』としてまとめて評価をすることができます♪
でもさぁ〜、テレビとか冷蔵庫は5万円以上するよ〜〜〜!?
と思う人も多いでしょう。
しかし、動産の評価金額は『購入価格』ではなく、『時価』で評価がされます。
そのため、一般家庭で時価が5万円を超える家財というものは実はほとんどありません。
この『時価』には、次の金額が参照金額として使用されます。
- 中古品としての買取価格
もしくは - 新品価格から償却費を引いた金額
家財のほとんどは購入後にかなり価値が下がるため、新品で5万円を超えていた場合でも、中古品の買取価格は大幅に下がります。
また、償却費を使う場合でも、家財の償却年数はテレビで6年・冷蔵庫で5年・パソコンで4年と比較的短いものばかりです。
償却年数とは『物の価値が0円になるまでの年数』のことだよ♪
そのため、数年も使っていればやはり時価としては5万円以内に収まるものがほとんどになります。
そのため、家庭用財産に関しては『家財一式』でまとめて評価をして問題ありません。
家財一式の評価額はいくら?
インターネットで公表されている税理士さんのブログやサイトを見ると、家財一式は一般的な家庭の場合、20万円前後で評価されているケースが多いようです。
この20万円という金額は、実際に私自身が経験した相続や、知り合いの税理士から聞いた金額との間でも大きな差はなく、現在の相続時における一つの指標にできる金額ではないかと思います。
相続税の申告では、『家財一式をいくらで評価しているか?』よりも『家財一式が財産として計上されているか?』の方が重要だよ♪
個別に評価をした方がいい動産

家庭用財産は『家財一式』としてまとめて評価をするのが一般的ですが、動産の中には個別で評価をした方が良い財産もあります。
具体的には、個別で評価をした方が良い財産には、以下のようなものがあります。
- 車・バイク
- 宝石・時計・絵画・骨董品
- 貴金属
順番に見ていこうね♪
車・バイクの評価方法

車やバイクは自動車税の課税対象にもなっており、税務署が所有の判断を行いやすい動産の一つでもあります。
また、比較的価格の高い財産でもあるため、『家財一式』には含めずに個別に評価を行いましょう。
車やバイクの評価方法には次のようなものがあります。
- 中古買取相場
- 査定価格
- 新車価格から償却費を引いた金額
- 売却価格
順番に見ていきましょう( ´∀`)
中古買取相場
車種や走行距離などから割り出した中古車の買取相場金額を評価額にする方法です。
インターネットで車種・カラー・走行距離などの必要事項を入力すると、おおよその買取金額が提示されるサイトを使って概算の中古買取相場を検索することができます。
査定価格
ディーラーや中古買取業者に実際に売却査定を依頼して、その査定価格を評価額にする方法です。
新車価格から償却費を引いた金額
新車価格から使用した年数に応じた一定の金額(償却費)を差し引いて評価額を求める方法です。
売却価格
車を相続したけど、僕は乗らないから売却したよん♪
という人もいるでしょう。
このように車やバイクを売却した場合には、この売却価格を評価額にすることができます。
時計・宝石・絵画・骨董品の評価方法

時計・宝石・絵画・骨董品などで、価値が高いものも個別で評価しておいた方がよい物の一つです。
例えば、Apple Watchなどは価格は5万円〜10万円くらいなので、数年間使用すれば価値は5万円以下になると想定されます。
このようなものは『家財一式』に含めて評価をしても問題はありません。
しかし、同じ時計でもロレックス等のブランド時計は元の値段が高く、再販価格も高額になる傾向があるため、個別に評価をするのが望ましいでしょう。
時計・宝石・絵画・骨董品の評価方法には次のようなものがあります。
- 査定価格
- 鑑定額
- 売却価格
- 購入価格(購入直後の場合)
順番に見ていきましょう(๑>◡<๑)
査定価格
中古買取業者に実際に売却査定を依頼して、その査定価格を評価額にする方法です。
鑑定額
『査定』とは、その物の『買取金額を決めること』です。
これに対して、『鑑定』とは、その物が『本物かどうかの判断をして、市場での価値を明確にすること』をいいます。
この『鑑定』によって算出された金額を評価額にする方法です。
絵画や骨董品については、専門家に鑑定を依頼することもできます。
査定と鑑定の主な違いは以下のようになります。

『鑑定』の結果として発行される書類には大きく分けて2種類があります。
- 真偽鑑定書
そのものが本物か偽物かが記載された鑑定書 - 査定評価書
そのもの時価が記載された評価書
財産の評価には②査定評価書が必要になるので、鑑定を依頼する際には
査定依頼書を発行して下さい♪
と事前に伝えておきましょう。
依頼先によっては真偽鑑定だけしか行っていない場合もあるから、事前に査定評価を行っているかを確認してね♪
- 売却する予定が無いのに査定を依頼するのは気が引ける
- 査定後に何度も売却の催促をされそうで『査定』は不安
- 保管しておくかどうかの判断のために真偽を確認したい
- 『鑑定書』が欲しい
このような方は鑑定を検討してみても良いかもしれませんね♪
売却価格
時計・宝石・絵画・骨董品などを売却した場合には、売却価格を評価額にすることができます。
購入価格
購入してすぐに発生した相続や贈与では、購入価格を評価額にすることができます。
貴金属の評価方法

金やプラチナなどの相場のある貴金属は、相続や贈与時点での貴金属業者の買取価格を元に評価されます。
買取価格は貴金属業者のホームページで確認することができます。
◎貴金属を売却する時の節税方法◎
貴金属を売却した際には、所得税がかかることは知っていますか?
物を売却したことによる所得を譲渡所得と呼びます。
この譲渡所得にかかる税金は、
- 売却を少し待ったり(5年以上保有する)
- 小分けにして売却したり(特別控除を活用する)
という少しの工夫で、税金を抑えたり無税にすることが出来ます。
詳しい内容は後日紹介するので、もう少しまってね♪
まとめ
今回は『動産の評価方法』について見てきました。
今回の内容をまとめて見ていきましょう♪
家庭用財産とは、テレビ・エアコン・冷蔵庫など、僕たちの家庭内で使われているもののことだよ♪
比較的価値の高い、上記のようなものは個別に評価をしよう♪
今回の内容が少しでもみなさんの相続や贈与の際にお役に立ていただけたら嬉しいです♪
みなさんの明日が今日よりもっと素敵な日になりますよ〜に♪