ここでは所得税の求め方の1回目。”10種類の所得”について見ていきます。

所得ってなに??
突然ですが問題です♪ “収入”と“所得”、同じ様な意味で使われる2つの言葉だけど、みんな“収入”と“所得”の違いは分かるかな??
収入も所得も1年で稼いだお金のことでしょ!?どっちも同じ意味なんじゃないの??
混同して使われることも多い“収入”と“所得”だけど、2つは違うものなんだよ♪
え!!そうなの!? それじゃあ、“収入”と“所得”ってどう違うの?
みんなが稼いだお金(=収入)から、これを得るためにかかった必要経費を差し引いたものが“所得”になるんだよ♪
みなさんが稼いだお金のことを“収入”といいます。
よく聞く“年収”という言葉は、“年間収入”の略ですね♪
この“収入”から、収入を得るためにかかった必要経費を差し引いたものを“所得”といいます。
例えば年間の売上(収入)が500万円で、この売上のために商品の仕入れ等(必要経費)に200万円かかっていた場合の所得は下記のように計算します。
収入500万円 ー 必要経費200万円 = 所得300万円
“収入”と“所得”の関係については分かったかな?
“収入”から必要経費を引いたものが“所得”だね♪
そして、この“所得”はそれぞれの性質に応じて10種類に分類されています。
10種類の所得
まずは、この10種類の所得にはどの様なものがあるのかを簡単に見ていきましょう

上の表のように所得ということは同じでも、みなさんが会社から受け取っているお給料は給与所得、退職時に受け取る退職金は退職所得、物を売った時に得たお金は譲渡所得というように所得の種類は異なってきます。
所得を10種類に分けるのはどうして?
それでは、どうして所得を10種類に分けるなんて面倒なことをするのでしょうか?
所得を10種類に分けるのには次の様な理由があります。
この“所得の性質に合った計算”や“税金の負担割合の調整”は、所得ごとの計算方法や課税方法(総合課税or分離課税)の区別により行われています。
そのため、10種類の所得ではそれぞれの所得を求める計算方法と課税方法(総合課税or分離課税)が異なってきます。
課税方法(総合課税or分離課税)については、この後で詳しく説明するね♪
- 所得を求める計算式
- 課税方法(総合課税 or 分離課税)
所得ごとに異なる計算方法と課税方法
それでは、所得ごとに計算方法や課税方法はどのように異なるのでしょうか?
まずは所得の計算方法から見てみましょう。
所得の計算方法
みなさんが得たお金(=収入)からこれを得るためにかかった必要経費を差し引いた金額が所得になります。
これは、さっき一緒に勉強したね♪
この“所得=収入ー必要経費”というのが、所得の計算の基本的な形です。
そして、この必要経費にあたる部分が各所得により異なったり、特別控除をつかえる所得があったりします。
このようにして、その所得に適した計算方法に調整したり、それぞれの所得の性質に応じて税金の負担割合を調整したりしています。
例えば、会社員さんのお給料の場合だと、必要経費を個別に処理する手間を無くして、本来のお仕事に集中出来るようにするために、給与金額の一定割合を経費として控除することができる“給与所得控除”という控除が必要経費の代わりになっているんだよ♪
給与所得=収入金額 – 給与所得控除
それでは10種類の所得それぞれの計算方法を一覧表で確認してみましょう。

上記の表のように所得の計算は、
所得=収入ー必要経費
を基本の形として、所得の種類により必要経費や控除の部分が少しづつ異なってきます。
それぞれの所得の詳しい計算方法や説明については、各所得の個別ページにて丁寧に解説しているから、是非確認してみてね♪
\\ 各所得ごとの個別解説ページ //
総合課税と分離課税
所得は各所得の種類により課税方法(税金を課す方法)が異なります。
所得税の課税方法には総合課税と分離課税という2種類の課税方法があるんだよ♪
所得は10種類に分類され、10種類それぞれの所得の金額を計算します。
その後に他の所得と合算をした上で所得税の税率をかけて所得税額を求めるものが総合課税になります。
分離課税は他の所得とは合算せずにその所得単体で所得税の税率をかけて所得税額を求めます。

総合課税と分離課税のどちらになるのかは、所得の種類ごとに決まっているんだよ♪

所得を計算したその後は・・・?
所得の金額が計算出来たら次はどうすればいいの??
その所得が分離課税か総合課税かで変わってくるんだよ♪
- 分離課税の場合:他の所得と合算せずにその所得単体で所得税の額を求める。
- 総合課税の場合:他の所得と合算を行う。
この続きは所得税の求め方の2回目、所得の合算・損益通算にて説明をさせていただきます。
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